マルチーズMaltese
純白の絹糸をまとう、地中海生まれの気品ある愛玩犬
Overview
Overview
マルチーズは地中海のマルタ島を起源とする世界で最も古い愛玩犬種のひとつです。純白のシルキーな被毛が最大の特徴で、体重2〜3kg程度の超小型犬です。紀元前から貴族や王族に愛されてきた歴史を持ち、穏やかで人懐こい性格が特徴です。抜け毛が非常に少ないシングルコートですが、毛玉になりやすいため毎日のブラッシングが欠かせません。明るく社交的な性格で、家族への深い愛情を持ちます。涙やけが出やすい犬種として知られており、日常的なケアが必要です。
Temperament
Temperament
マルチーズは穏やかで人懐こく、家族に対して深い愛情を示す犬種です。社交的で来客にもフレンドリーに接しますが、見知らぬ人に対して臆病になる個体もいます。繊細な感受性を持ち、飼い主の感情を敏感に読み取ります。遊び好きで活発な一面がある一方、膝の上でくつろぐことも大好きです。知能が高く、ポジティブなトレーニングによく反応します。ただし甘やかしすぎると依存心が強くなり、分離不安やわがままに発展することがあります。古くから愛玩犬として育まれてきたため、人間との絆を非常に大切にする犬種です。
Life Stage Guide
Life Stage Guide
Characteristics
1歳頃に成長が完了し、体重2〜3kgで安定します。純白のシルキーコートが完成し、フルコートでは地面に届く長さになります。穏やかで遊び好きな性格が安定し、飼い主との深い絆を楽しみます。涙やけのケアは継続的に必要です。
Nutrition Tips
成犬用フードに切り替え、1日2回の給餌が基本です。体重1kgあたり約50〜70kcalを目安にします。涙やけ対策として、添加物が少なく良質なタンパク質を主原料とするフードが推奨されます。被毛の美しさを保つため、オメガ3・オメガ6脂肪酸を含むフードを選びましょう。十分な水分摂取も涙やけ改善に効果的です。
Exercise
1日20〜30分の散歩が理想的です。穏やかな性格ですが、遊び好きなのでボール遊びや室内での追いかけっこも楽しみます。暑さ・寒さに弱いため、極端な気温の日は室内で過ごしましょう。白い被毛は汚れが目立ちやすいため、散歩後のケアも大切です。
Training
穏やかな気質で学習意欲も高いため、さまざまなトリックを教えることができます。分離不安になりやすい犬種なので、留守番のトレーニングを段階的に行いましょう。短時間から始めて徐々に時間を延ばし、「留守番は安全」ということを教えてください。
Health Check
Health Check for This Breed
マルチーズの個体差があります。計算結果は目安です。
Common Health Concerns
Common Health Concerns
涙やけ(流涙症)
Epiphoraマルチーズは涙管が細く、涙が過剰に分泌されやすいため、涙やけが非常に起きやすい犬種です。白い被毛が茶色く変色し、放置すると皮膚炎を併発することもあります。先天的な鼻涙管の狭窄、逆さまつ毛、アレルギーなどが原因となります。
Prevention
朝晩の目の周りの拭き取りを習慣化します。ホウ酸水や専用クリーナーで優しく拭き取りましょう。逆さまつ毛がないか定期的にチェックし、目の周りの毛は短くカットして刺激を減らします。アレルギーが疑われる場合は環境の見直しも必要です。
Nutrition Tips
添加物や着色料の多いフードは涙やけを悪化させることがあります。良質な動物性タンパク質を主原料とし、グレインフリーや無添加のフードへの切り替えが効果的です。十分な水分摂取も涙やけの改善に役立ちます。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
Patellar Luxation膝のお皿が正常な位置からずれる疾患で、マルチーズでも高い発症率が報告されています。軽度ではスキップするような歩行が見られ、重度では常時脱臼して歩行困難になります。先天性が多く、成長とともに症状が顕在化します。
Prevention
フローリングには滑り止めマットを敷き、高い場所からの飛び降りを防ぎます。適正体重の維持が重要で、肥満は膝への負担を増大させます。パピー期からの定期検診で早期発見に努めましょう。
Nutrition Tips
関節の健康をサポートするグルコサミン、コンドロイチン、オメガ3脂肪酸を含む食事が推奨されます。体重管理のため、低脂肪で良質なタンパク質を主体としたフードを選びましょう。
僧帽弁閉鎖不全症
Mitral Valve Disease心臓の僧帽弁が正常に閉じなくなる疾患で、マルチーズを含む小型犬で多発します。加齢とともに発症率が上がり、初期は心雑音のみですが、進行すると咳、運動不耐、呼吸困難、失神などの症状が現れます。早期発見と適切な管理が予後を大きく左右します。
Prevention
年1回以上の心臓聴診で心雑音の早期発見に努めます。体重管理を徹底し、過度な興奮や激しい運動を避けましょう。シニア期は半年に1回の心臓検査を推奨します。
Nutrition Tips
ナトリウム(塩分)を控えた食事が心臓への負担軽減に重要です。タウリン、L-カルニチン、オメガ3脂肪酸は心機能をサポートする栄養素です。人間の食事は塩分が高いため与えないでください。
低血糖症
Hypoglycemia血糖値が異常に低下する状態で、マルチーズの特にパピー期に多発します。体が小さくエネルギー貯蔵量が少ないため、食事間隔が空くと急速に血糖値が下がります。震え、ふらつき、ぐったりする、けいれんなどの症状が見られ、重度では意識消失に至ることもあります。
Prevention
パピー期は1日4〜5回の少量頻回給餌を徹底します。食事間隔が6時間以上空かないようにしてください。低血糖の兆候が見られたら、はちみつや砂糖水を少量舐めさせて応急処置し、すぐに動物病院を受診しましょう。
Nutrition Tips
高カロリーで消化の良いフードを規則正しく与えることが基本です。緊急時に備えて高カロリーの栄養補助ペーストを常備しておくと安心です。
Nutritional Design Guide
Nutritional Design Guide
Recommended
Avoid
Rotation Advice
涙やけの改善と予防のため、低アレルゲンのタンパク源を中心にローテーションしましょう。魚、鹿肉、馬肉など2〜3種類を3〜4週間ごとに切り替え、食物アレルギーの蓄積を防ぎます。フード切り替え時は1週間かけて少しずつ混ぜてください。
Grooming
Grooming
マルチーズの純白のシルキーコートは毎日のブラッシングが必須です。被毛が絡みやすく毛玉になりやすいため、丁寧にピンブラシで梳かしましょう。シャンプーは2週間に1回が目安で、白い被毛を美しく保つためホワイトニングシャンプーの使用も効果的です。涙やけのケアは朝晩の拭き取りを習慣化してください。爪切りは月1〜2回、耳掃除は週1回行います。目の周りの毛は視界を確保するために定期的にカットし、口周りの毛は食事で汚れやすいため清潔に保ちましょう。
Living Advice
Living Advice
マルチーズは室内飼いに最適で、穏やかな家庭環境を好みます。寒さ・暑さの両方に弱いため、エアコンで室温22〜26℃を維持してください。骨が華奢なため、落下や踏みつけによる骨折に注意が必要です。ソファやベッドにはステップを設置しましょう。白い被毛は汚れが目立つため、散歩後の足拭きや被毛のケアが欠かせません。分離不安になりやすい犬種のため、パピー期から段階的に留守番に慣れさせましょう。知育おもちゃやコングを活用して留守番時の退屈を軽減してください。
History & Origins
History & Origins
マルチーズの歴史は非常に古く、紀元前1500年頃の地中海交易で活躍したフェニキア人がマルタ島に持ち込んだとされています。古代ギリシャやローマの文献にも記録があり、貴族の愛玩犬として珍重されていました。ローマ時代には「メリタエ犬」と呼ばれ、高貴な女性のステータスシンボルでした。中世ヨーロッパでも王族に愛され、エリザベス1世やメアリー・スチュアートなど多くの女王が飼育していました。19世紀にイギリスで犬種として確立され、1888年にAKCに登録されました。日本には1960年代に輸入され、その清楚な美しさから根強い人気を維持しています。
FAQ
FAQ
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